「えっ、これ全部ベジ!?」南インド・ケララのごはんが最高だった話

インド料理

ケララの旅で印象的だったのは、やっぱり「ベジごはん」。
南インドといえばスパイシーなカレーのイメージが強いけれど、実は“ベジ=野菜中心の食文化”が日常にしっかり根づいています。
そしてそれが、とびきり美味しいということも――。

🌿 ケララの日常は、ベジごはんが主役

ケララで出されるごはんって、驚くほど“野菜中心”なんですよね。
肉や魚が全然ない!というわけではないけど、日常的な家庭のごはんや、ミールス(定食)に出てくるおかずの多くが、実は全部ベジタリアン向け。

「えっ、全部野菜だけでこの満足感?」って、食べてる最中にふと思ったこと、ありませんか?

これは宗教的な背景もあって、ヒンドゥー教の影響で菜食を重んじる文化が根付いているから。でも、南インドは地域によってゆるくて、ケララではキリスト教徒やイスラム教徒も多く、肉や魚を食べる人もいます。

ただ、“日常のごはん”としてはベジが主流。
そしてそれが、信じられないくらい美味しいんです。

🍛 飽きない秘密は、スパイスとバリエーション

ケララのベジごはんって、なんであんなに飽きないんだろう?って、旅中に何度も思いました。
日本だと“ベジ=あっさり・物足りない”みたいなイメージがあるけど、ケララではむしろ“濃密で満足感ある”って印象。

その理由は、おかずの「バリエーションの広さ」にある気がします。

たとえば、スパイスの使い方。
辛味だけじゃなく、酸味や甘み、塩気が絶妙に組み合わさっていて、ひと皿ひと皿にちゃんと“個性”があるんです。

それに、食感の変化も楽しいポイント。
シャキシャキのキャベツ炒め、ねっとりした豆の煮物、カリカリのフライ、ココナッツがふんわり香るトーレン…。
全部をちょっとずつ混ぜながら食べると、まるでごはんが会話してるみたいで、ぜんぜん飽きない。

色も鮮やかで、葉っぱの上に並んでるだけで、ちょっとしたお祝いみたいな気分になるんです。

🍽️ ミールスに出てくる、主なおかずたち

実際にケララで食べたミールスには、名前も分からないような野菜のおかずがたくさん並んでいました。
でも、どれもちゃんと味が違ってて「えっこれ全部ベジ!?」って、驚きとワクワクの連続。

  • アヴィヤル:ココナッツとヨーグルトで煮込んだ優しい味の野菜カレー
  • トーレン:ココナッツファイン入りの炒めもの。キャベツや豆で作ることが多いみたい
  • サンバル:豆とタマリンドの酸味が効いたカレー。ミールスに欠かせない定番!
  • パチャディ:ヨーグルトと野菜を和えた、ちょっとした副菜。甘酸っぱくてさっぱり
  • ピックル(アチャール):辛くて酸っぱい漬物的存在。ちょっとで味変できる名脇役

正直、旅の途中では「これなんて料理なんだろう?」って分からないまま食べてたものも多かったけど、
どれも丁寧に作られてて、身体が喜ぶような感じがありました。

🧘‍♀️ アーユルヴェーダの知恵が、日々のごはんに

ケララのベジごはんは、ただの「健康食」じゃなくて、「身体にすっと入ってくる感じ」がありました。
重たさがなくて、でもちゃんと満たされる。その感覚の心地よさは、旅の後半になるほどわかってきた気がします。

これは、ケララがアーユルヴェーダ発祥の地でもあることと関係しているのかもしれません。

スパイスや油の使い方、味のバランス、消化のしやすさ。
食事が「体調を整えるもの」として成り立ってる文化が、日常にちゃんと根付いてるんですよね。

たとえば、酸味や苦味があるおかずが自然に一緒に並んでいたり、
食べ終わったあと不思議と眠くならずに、身体が軽かったり。

それって、単なる「ベジ=ヘルシー」って話じゃなくて、
ちゃんと「生きる知恵」としての食文化なんだな〜って感じました。

💭 まとめ:ベジ=質素、じゃなかった

ケララに来て、ベジごはんのイメージががらっと変わりました。
「野菜だけだと物足りなさそう」っていう先入観が、むしろ恥ずかしくなるくらい。

彩り、味、香り、食感、そして体への優しさ――
全部がちゃんと考えられていて、日々の中に当たり前に“豊かさ”があるごはんなんだなって。

豪華な食材じゃなくても、ちゃんと心と身体を満たしてくれる。
それがケララのベジごはんの魅力であり、南インドの“暮らしに根づいた美味しさ”なんだと思います。

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